バッテリー寿命を伸ばす技術

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
 
 
昨日は
 
「あなたが知らないバッテリーの真実」
 
というテーマでお話ししました。
 
 
 
バッテリーはとても身近ですが、
極めて重要な技術でしたよね。
 
 
1 バッテリーの価格が高い
2 バッテリーの寿命が短く、
  交換頻度が高いとランニングコストに響く
3 満充電での航続距離が短い
4 地方での充電ステーションが充実していない
 
 
と言った、
バッテリーの欠点が、
 
再生エネルギーやEVの普及を
妨げてきました。
 
 
  
しかし、そうした欠点も、
徐々に克服されつつあります。
 
 
 
価格の面で言えば、
アメリカ政府の予測を遥かに上回る
スピードで安くなってきました。
 
 
 
さて、今日のお話は、
 
「バッテリーの寿命を延ばす技術」
 
というお話です。
 
 
 
昨日、ご紹介したバッテリーの
4つの欠点のうちの一つが
 
寿命の短さでした。
 
 
 
ところが、
この寿命の短さも近年、
克服されつつあります。
 
 
 
例えば、
フローバッテリーというものが
開発されています。
 
 
 
フローバッテリーの特徴は、
2万回充電・放電を繰り返しても
劣化しないということです。
 
 
 
リチウムイオンバッテリーは3500回程度で
劣化するとされていますから、
 
耐久性ではフローバッテリーの方が
遥かに優れています。
 
 
 
フローバッテリーに続いて期待されているのが、
スーパーキャパシタ(電気二重層コンデンサ)です。
 
 
 
スーパーキャパシタは、
リチウムイオンバッテリーや
フローバッテリーのように、
 
電気を化学エネルギーとして蓄えるのではなく、
風船の表面に静電気が貯まるかのように、
電気を電界に蓄える技術です。
 
 
 
化学反応が起こらないために、
充放電による劣化が起こらず、
さらに圧倒的な高速充電が可能と言われています。 
 
 
 
わずか5分で急速充電できる一方で、
電力を蓄えられる時間が短いという欠点があるので
本格的に実用化はされていませんが、
 
セルビアの首都ベオグラードでは、
EVバスのバッテリーとして運用されています。
 
 
 
現状では、
蓄電時間が短いという弱点が
障害になっているスーパーキャパシタですが、
 
バッテリーの材質についての研究が行われて
 
炭素原子を六角構造に並べたグラフェンや
ホウ素原子を使ったボロフェンという物質など
 
有望な素材の研究が進んでいます。
 
 
 
このように、
今やバッテリー寿命の短さという欠点も
克服されつつあるのです。
 
 
 
明日は、
 
「6倍速充電・容量3倍のバッテリーの正体」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
お楽しみに!

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