デジタルツインが影響を与える3つの産業

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
 
 
昨日は
 
「誕生!デジタルな双子」
 
というテーマでお話ししました。
 
 
 
デジタルな双子。
 
 
 
デジタルツインの特徴には、
 
デジタルと現実を
リアルタイムで繋げるコネクティビティ、
 
データ化により複製を可能にする
ホモジェニゼーション(均質化)、
 
デジタルの双子側から実物を操作する
プログラムの自動更新とスマート化、
 
デジタル版の証跡を残す機能を活用した
デジタルトレース、
 
商品をモジュール単位で分析できる
モジュール化がありましたね。
 
 
 
さて、今日のお話は、
 
「デジタルツインが影響を与える3つの産業」
 
というお話です。
 
 
 
具体的には、製造業全般、
 
その中でも自動車産業、
 
最後にヘルスケア産業への影響について
 
考えていきたいと思います。
 
 
 
では、順番に解説していきましょう。
 
 
【製造業全般への影響】
デジタルツインは、
 
製造業においてはPLMを大きく揺るがします。
 
 
PLMはプロダクト・ライフサイクル・マネジメントの略です。
 
 
つまり、
製品のライフサイクル管理ですが、
 
デジタルツインはこれを根本的に変えてしまいます。 
 
 
これまでの製品ライフサイクルでは、
 
製品開発の期間はとても長く、
 
製品のメンテナンスや
改良に対する間隔も長いものでした。
 
 
 
ところが、
デジタルツインを採用している
企業の製品開発期間は大幅に短縮されます。
 
 
デジタルツインを使って、
素早く何度も検証ができるためです。
 
 
その結果、
メンテナンスや改良も
 
リアルタイムまたは数日単位で
 
行われるようになっていきます。
 
 
例えば、
GE(ジェネラル・エレクトリック)社は、
デジタルツイン上にシステムを構築しています。
 
 
 
デジタルツインを使って
 
彼らが製造している
風力発電機や原油掘削装置、航空機からのデータを
  
分析・管理しているのです。
 
 
 
【自動車産業への影響】
自動車産業でも
デジタルツインの活用はすでに始まっています。
 
 
例えば、
フォルクスワーゲンはデジタルツインを使って、
 
ゴルフ等の試作車を
3Dデジタルで作成しています。
  
  
デジタルツインを活用して
 
組み立てラインの構成を工夫するところから
 
自動車のライフサイクル全般まで検討中です。
 
 
 
同社では、
デジタルツインが
 
設計、品質保証、車体製造、
組み立て、品質検査など、
 
すべてに渡って活用されています。
 
 
従来新車の開発に7年かかっていたのが、
開発から生産まで
 
1~2年程度で
できるようになるとも言われています。
 
 
圧倒的な、スピードですよね。
 
 
さらに、
自動運転車で有名なテスラでは、
 
生産・出荷する全ての車両のデジタルツインを
持っていて走行データがリアルタイムに
 
反映される仕組みをすでに構築しています。
 
 
 
【ヘルスケア産業への影響】
ヘルスケア産業は、
デジタルツインによって大きく
影響を受ける産業と言われています。 
 
 
ヘルスケア産業での
デジタルツインのコンセプトは、
元々は予後診断への活用でした。 
 
 
しかし、実際には、
デジタルツインによって、
  
医療やスポーツ、健康の
あらゆる側面で生活が改善します。 
 
 
 
例えば、
血液中の成分や腸内の状態などを測定し、
 
患者のパーソナライズした
デジタルツインに統合していくことで、
 
健康状態や運動量や食生活のデータを
リアルタイムに知ることができるようになります。
 
 
 
これが実現すると、
 
それに対してさまざまなシミュレーションを
 
コンピュータ上で行えるようになるはずです。
 
 
 
さらには
デジタルツインを活用した
シミュレーションの中で
 
最良の効果が見込まれる処置を見つけ
実際に行うことが出来るようになります。 
 
 
 
そんなわけで、
 
今日は、
デジタルツインが
 
製造業全般、自動車産業、
ヘルスケア産業に
  
与える影響をお話ししてきました。
 
 
 
今まで、
実際に物がないと出来なかったことが
 
デジタルツインを使えば
簡単にシミュレーションできるようになります。
 
 
 
その結果、
 
様々な分野で作業工程の効率化が起こるのです。
 
 
 
そして、デジタルツインは、
私たちの身近な産業にも着々と浸透しつつあります。
 
 
 
明日は、
 
「未来は『鏡の国アリス』?」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
お楽しみに!

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