生活の中に「どこでもドア」が現われる日

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
   
  
 
さて、今日のお話は、
 
「生活の中に「どこでもドア」が現われる」
 
というテーマです。
 
 
 
 
デジタル化のメリットを
 
あらためて整理して眺めてみると、
 
少なくとも下記の9つはあるとお伝えしました。
 
 
 1 オペレーション自動化
 2 複製し放題
 3 距離を超える
 4 時間を超える
 5 質量がなくなる
 6 誰もが持てるようになる
 7 無料に近づく
 8 大量なデータを高速処理
 9 すべての経験を集約できる(高速学習)
 
  
それぞれについて、
 
戦略的にどのような意味を持つのか?
 
 
 
今日は、
 
 2 複製し放題
 3 距離を超える
 
 
について、

一緒に考えてみましょう。
 
 
 
2 複製し放題
 
デジタル化されたモノは、
 
それが写真や動画、オンラインブック、
 
あるいはソフトウェアやアプリであっても、
 
簡単にいくらでも複製できるようになります。
 
 
 
そして、
 
いくら複製しても、劣化しません。
 
 
 
つまり、
 
世界80億人の一人ひとりに分け与えたとしても、
 
誰もその「デジタル化されたモノ」を失うことはありません。
 

  
何度消費しても、無くなることもありません。
  
 
 
まさに
 
Abundance(豊富)という状態を
 
実現しています。
 
 
 
写真や動画などのデジタルコンテンツだけでなく、
 
スマートフォンのアプリや、
 
パッケージソフトやクラウド上のSaaSも、
 
この複製のおかげで、
 
同じソフトウェアを
 
複数の個人/企業に提供できています。
 
 
 
デジタル化された商品/サービスは、
 
受け取り手側だけにメリットがある訳ではなく、
 
提供側にも、メリットがあります。
 
 
 
なぜなら、大量生産に
 
時間もコストも掛かりません。
 
 
 
あなたは、
 
たった一人の顧客に商品を提供しようと、
 
80億人近い全人類に商品を提供しようと、
 
製造コストはまったく同じです。
 
 
 
その結果、
 
多くのユーザーが満足する商品/サービスを
 
低コストでばら撒くことは
 
容易になりました。
 
  
 
そして一度、
 
ある商品/サービスが世の中に広まると、
 
他の企業が類似した
 
商品/サービスを提供したとしても、
 
誰の目にも留まらなくなります。
 
 
 
その結果、
 
ひとつの市場で生き残れる
 
企業や商品/サービスは、
 
トップ3つまでと言われるようになりました。
 
 
 
クラウドを担うデータセンターで言えば、
 
アマゾンの「AWS」、マイクロソフトの「Azure」、
 
グーグルの「Google Cloud」の3つです。
 
 
 
これらはグローバルに活躍しているため、
 
日本で以前からデータセンターサービスを提供していた
 
NEC、富士通、日立、NTTをはじめとした大企業ですら、
 
大量の市場を奪われ、
 
厳しい状況に置かれています。
 
 
 
 
3 距離を超える
 
デジタル化されたモノは、
 
それが何であっても、
 
瞬時に地球の裏側まで
 
移動させることができます。
 
 
昔は、手紙を
 
郵便という形で人が届けていましたが、
 
いまは電子メールやメッセンジャーによって、
 
誰も移動せずに
 
メッセージを届けることができます。
 
 
 
今回、
 
新型コロナウィルスのパンデミックによって
 
多くの人がテレワークをしてみて、
 
実感しているのではないか?と
 
思いますが・・・
 
 
昔は、ミーティングは、
 
皆が一か所に集まることでしかできませんでしたが、
 
いまやSkypeやZoomで世界中の人達と
 
同時に声や資料を共有することで、
 
ミーティングすることもできます。
 
 
 
現在はまだ、人間の五感のうち、
 
「視覚」と「聴覚」だけがデジタル化され
 
距離を越えることができていますが、
 
 
ゲーム業界では
 
触覚のデジタル化にもあと一歩のところまできています。
  
 
 
さらには、

嗅覚や味覚についても、研究されています。
 
 
 
例えば、オリィ研究所では、
 
分身ロボットOriHimeが、
 
移動に制約のある人々に、
 
「その場にいる」ような
 
コミュニケーションを実現する手段を提供し、
 
孤独や社会参加機会の喪失を解消する
 
取り組みを始めていて、
 
話題になっています。
 
 
 
全日空のアバタープロジェクトでは、
 
本人が移動せずに、
 
アバターが旅行先で歩き回り、
 
人々と交流することにより、
 
旅行したのと同じ体験を得られることに挑戦しています。
 
 
 
アバターのセンサーが五感をデジタル化して
 
本人に届けるようになるまでは、
 
まだ時間がかかりそうですが、
 
発想の原点は「どこでもドア」だそうです。
 
  
 
生活の中で「どこでもドア」を体感できる日も、
 
そんなに遠くないかもしれませんね。
 
 
 
そして、
 
アフターコロナの世界では、
 
この距離を超えてコミュニケーションができることが、
 
とても重要になってくるでしょう。
 
  
  
 
明日は、
 
「時間の壁を越えた者が勝利する仕組み」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
 
お楽しみに!
 
DXTコンサルティング
兼安暁(かねやす・さとる)でした。

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