時間の壁を越えた者が勝利する仕組み

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
  
 
 
  
さて、今日のお話は、
 
「時間の壁を越えた者が勝利する仕組み」
 
というテーマです。
 
 
 
 
デジタル化のメリットを
 
少なくとも下記の9つはあるとお伝えし、
 
それぞれについて、
 
戦略的にどのような意味を持つのか?
 
お伝えしています。
 
 1 オペレーション自動化
 2 複製し放題
 3 距離を超える
 4 時間を超える
 5 質量がなくなる
 6 誰もが持てるようになる
 7 無料に近づく
 8 大量なデータを高速処理
 9 すべての経験を集約できる(高速学習)
 
 
今日は、「3 距離を超える」に続き、
 
 
 4 時間を超える
 
 
について、一緒に考えてみましょう。
  
 
 
4 時間を超える
 
デジタル化することによって、
 
それまでは人が時間をかけてやっていたことが、
 
一瞬で完了できるようになりました。
 
 
 
もうずいぶん前から知られている話ですが、
 
アパレルチェーンのZARAは、
 
パリやミラノ、ニューヨーク等のファッションショーで 
 
さまざまなブランドから発表された新しいコンセプトから、
 
流行の最先端をつかみ取り、
 
それを即座に本社に送り、
 
起こしたデザインをデジタルデータとして海外工場に送り、
 
工場が即座に生産を開始し、
 
世界中のZARAのショップに届けるということをしています。
 
 
  
ファッションショーで最新の流行を発表したブランドが
 
自社のブティックの店頭で発売するよりも早く、
 
世界中のZARAのショップで
 
その流行を取り入れた服が
 
販売されているということは、
 
ファッション業界で衝撃を持って伝えられています。
  
 
 
投資の世界でも、

時間の壁を越えて価格差を作り出し利益を得る
 
アービトラージ(さや取り)という手法があります。
 
 
 
例えば、米ドルと日本円の交換レートは、
 
銀行間の交渉で決められているため、
 
銀行間でレートが異なります。
 
 
 
これを利用して、
 
複数の銀行にレートを確認し、
 
ドルを安く買える銀行でドルを安く買って、
 
ドルを高く買ってくれる銀行に高く売る、
 
という一連の取引で利益を出します。
 
 
 
このような銀行間の価格差は、
 
アービトラージを行う人達が売買することで
 
時間とともに縮まっていきます。
 
 
したがって、
 
価格差がなくなるまでの時間が勝負となります。
 
  
 
大昔は、
 
銀行間の交渉も電話で行われていたため、
 
アービトラージも、
 
複数の銀行に電話でレートを問い合わせて
 
行っていました。
 
 
いまでは、
 
すべてがコンピュータ化されているため、
 
銀行間の交渉は毎秒行われ、
 
アービトラージも購入と売却はほぼ同時に行われます。
 
 
 
つまり、
 
アービトラージが成立するタイミングをいち早く察知し、
 
いち早く利益を出すことが重要となります。 
 
 
 
ここでは、
 
時間の壁を越えてこれらを高速に行える者が勝利します。
 
 
 
同じように、
 
せどりという手法で稼いでいる人たちがいます。
 
 
元々は本の「背取り」からはじまった手法ですが、
 
いまでは店舗での価格とネットでの価格差を利用して
 
利益を出す手法を指します。
 
 
 
例えば、量販店で格安で購入した新品を、
 
ネットで高い金額で販売するなどです。
 
 
 
地域限定商品や、
 
新発売でまだ初期ロット数が限られている商品など、
 
希少性によって価値が生まれる商品が
 
せどらー(せどりをしている人たち)のターゲットとなります。
 
  
 
彼らは、商品を仕入れるタイミングで、
 
ネットで販売されている価格を確認して、
 
利益を考えて仕入れています。
 
 
  
これも時間の壁を越えて価格差を作り出した例です。
 
 
  
明日は、
 
「デジタル化で「モノ」が無形化・無料化する」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
 
お楽しみに!
 
DXTコンサルティング
兼安暁(かねやす・さとる)でした。

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