農業分野での最新テクノロジー

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
 
 
昨日は、
  
「3Dプリンターと再生医療」
 
というテーマでお話ししました。
 
 
すでに3Dプリンターを使って、
 
人間の細胞から、
 
小さいながらに
 
筋肉、血管、心室そして心室を持ち、
 
完全な形で拍動する心臓をプリントすることは、
 
成功しています。
 
 
人間のフルサイズの心臓を
 
3Dプリントすることは、まだ遠いですが、
 
 
もし私たちが
 
臓器を精密に3Dプリントできれば、
 
臓器の移植をするのに、ドナーを待つ必要なく
 
健康な臓器に交換できる日が訪れます。
 
 
さて、今日は、
   
「農業分野での最新テクノロジー」
   
   
というお話です。
 
  
 
最新テクノロジーの進化は、
 
農業の分野にも影響しています。
 
 
 
日本でも、広大な農地を
 
衛星やドローンなどを利用して
 
効率的に生産できるようにする試みなどが
 
注目されていますね。
 
 
 
しかしながら、この農業の分野で
 
これから伸びる産業は、
  
「都市農業」と「細胞農業」です。
  
  
 
なぜこの2つかというと・・・
 
最終消費地で低コストで生産できるとしたら、
 
それがあらゆる面で
 
最も効率が良いからです。
   
   
   
 
まず、
 
「都市農業」について見てみましょう。
 
 
みなさんが都市農業としてイメージされるのは、
 
ビルの中で水槽を置き、
 
その上からLED光源で光合成を促進する
 
「植物工場」というものでしょう。 
 
 
 
数十年前から植物工場ブームは
 
あったようですが、
 
電気代、水代、培地や水耕栽培用の肥料にかかるコスト、
 
そして膨大な設備投資などから、
 
ふつうの畑より、

生産コストで優位に立つことは相当難しく、
 
次々と撤退しているという話を聞きます。
  
  
 
ところが、テクノロジーの進歩によって、
 
世界中でまた都市農業が注目されはじめました。
 
 
 
その理由は、
 
エネルギーが無料になることと、
 
AIやロボットの導入によって完全自動化が
 
可能になってきたからです。
 
 
2008年から2017年までの10年間の
 
太陽光発電のコストは、
 
リープライヒ・アソシエイツの調査では、
 
2ドル/W → 0.3ドル/Wと
 
およそ7分の1になっています。
 
 
 
そして、この太陽光発電のコスト減少傾向は
 
ますます続くので、
 
都市農業に必要な電気代も、
 
劇的に安くなっていきます。
 
 
 
また、
 
ハイパースペクトルイメージングや
 
赤外線センサー、超音波センサーなどで
 
撮影した画像をAIで解析させることにより、
 
  
生育状態を理解して、
 
肥料や日照量のコントロールをすることは、
 
自動化されていくでしょう。
 
 
 
収穫タイミングが来たら、
 
ロボットアームが収穫してパッキングして、
 
店頭に陳列することまでも
 
自動化されていくとなると、
 
人件費までもが不要になりますね。
 
 
 
このように、
 
都市型農業は
 
少しずつコストが見合うようになっていくため、
 
どこかのタイミングで、
 
普通の畑よりも収益性が増す可能性があります。
 
 
採れたての新鮮な野菜が、
 
従来よりも安価に手に入るようになるとすれば、
 
植物工場ビジネスや、
 
この工場設備を売るビジネスは、
 
急速に伸びていく可能性があります。
 
 
 
明日は、細胞農業について、
     
「バーガーキングの「インポシブル・ワッパー」とは?」
   
というテーマでお送りします。
    
    
お楽しみに!

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