新規開発が効果的に進むデザイン思考とは

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
 
 
 
 
さて、今日のお話しは、
 
「新規開発が効果的に進むデザイン思考とは」
 
というテーマです。
 
 
 
 
今回は、
 
新規開発プロジェクトの最初の仕事である、
 
開発フェーズについて、
 
アプローチ方法を考えていきましょう。
 
 
  
ここでは、
 
デザイン思考が役に立ちます。
 
 
 
デザイン思考を考案したのは、
 
IDEAのCEO、ティム・ブラウンです。
 
 
 
ブラウン氏は、
 
考え始める前に、質問または課題を
 
設定することが大切だと言っています。
 
 
 
その質問・課題に対する解決策を、
 
デザイン思考を用いて考えていくのです。
 
 
 
 
デザイン思考のプロセスは、
 
以下の5つのステップで進めます。
 
 
 
1 Empathize(共感・理解)
2 Define(定義・明確化)
3 Ideate(アイデア開発・創造)
4 Prototype
5 Test
  
 
 
そして、
 
4と5に並行して、
 
技術的な課題を検証してクリアにする
 
PoCステップ(ステップ6とします)と、
 
デザイン思考とPoCの結果を統合して、
 
最初の商品に落とし込む
 
MVP開発ステップ(ステップ7とします)があります。
 
 
 
PoCとは、
 
Proof of Conceptの略です。
 
 
 
日本語で訳すと
 
「概念実証」という意味になります。
 
 
 
新しい概念や理論、
 
原理、アイディアの実証を目的とした、
 
試作開発の前段階における検証実験などを指します。
 
 
 
MVPは以前も登場しましたが、
 
Minimum Viable Productという
 
言葉の略です。
 
 
 
意味としては、
 
顧客に価値を提供できる
 
最小限のプロダクトのことを指しています。
 
 
 
5つのステップは
 
先ほど紹介しましたが、
 
その前にもう1つ重要なステップがあります。
 
 
 
それは、
 
「質問・課題を設定すること」です。
 
 
 
先ほども少し触れましたが、
 
このステップは極めて重要です。
 
 
 
【ステップ0 質問・課題を設定する】
この設定を間違えると、
 
新規開発はインパクトの小さな
 
改善に終わってしまいます。
 
 
一方で、大きな課題を設定すると、
 
例えば、SDGsのような
 
大きな課題を解決するアイデアが出て来るでしょう。
 
 
 
例えば、
 
マイクロソフトの創業者
 
ビル・ゲイツ夫妻が運営している
 
ビル・メリンダ財団が
 
バックアップしているAcumen基金は、
 
次の質問を設定しました。
 
 
「いかにして
 最貧国の人々が安全な水にアクセスできるか?」
 
 
「同時に、
 どのようにして地域の水の供給業者を
 イノベーションに導くことが出来るだろうか?」
  
 
その質問に対して
 
デザイン思考で検討した結果、
 
革新的な製品やサービスを生み出しました。
 
 
実際に、
 
新しい貯水タンクと
 
水の運搬カートのデザインが出来上がり、
 
すでに市場に投入されています。
 
 
 
さらに、
 
同様のプロセスがアフリカ東部の
 
いくつかのNGOで進行中だそうです。
  
 
 
企業の中で新規事業を
 
開発する場合には、
 
既存の製品やサービスの顧客や
 
その先の最終顧客が抱えている
 
本質的な課題を設定する
 
ところから始めるのが良いでしょう。
 
 
 
次回以降、順番に、
 
5つのステップの内容を解説していきます。
 
 
 
 
 明日は、
 
「なぜ、新規事業には“共感”が不可欠なのか」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
 
お楽しみに!
 
DXTコンサルティング
兼安暁(かねやす・さとる)でした。

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