誕生!デジタルな双子

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
 
 
昨日は
 
「ブロックチェーンの弱点」
 
というテーマでお話ししました。
 
 
データの書き換えが不可能で、
汎用性も高くて便利なブロックチェーンですが、
 
実は弱点がいくつかありましたね。
 
 
代表的なのがこの4点です。
 
・当事者同士の合意がないと、始まらない
・クリティカルマスに達しないと、普及しない
・取引の中身を公開されたくない
・現物とブロックチェーン上の情報の整合性をどうするか?
 
 
こうした具体的な課題が
解決された時にはブロックチェーンが
より身近なビジネスツールになることでしょう。
 
 
 
さて、今日のお話は、
 
「誕生!デジタルな双子」
 
というお話です。
 
 
 
デジタルツイン
 
という言葉があるのを
ご存知でしょうか?
  
  
 
デジタルツインとは、
 
現実世界のモノや生き物の
デジタル版のレプリカ
 
を指します。
 
 
 
まさしく、デジタルの双子です。
 
 
用途としては、
シミュレーションや機械の動作監視、
故障の予兆検知や原因究明などに
利用されています。
 
 
実物のレプリカを持たなくても、
デジタル情報で事足りるわけですから、
 
デジタルツインはとても便利な技術です。
  
  
  
デジタルツインの特徴には、
 
コネクティビティ、
 
ホモジェニゼーション(均質化)、
 
プログラムの自動更新とスマート化、
 
デジタルトレース、モジュール化
 
があります。
 
 
 
以下、5つの特徴を一つずつ解説していきます。
 
●コネクティビティ
コネクティビリティとは、
 
つまり、
デジタルツインが
現実世界とデジタル世界を
リアルタイムに接続する機能を指しています。
 
 
 
IoTによって、実際のモノの状態が測定され、
その値がデジタル空間上で再現されるようになりました。 
  
 
例えば、
自動車のエンジンで考えてみましょう。 
 
 
温度、圧力、反射角、音、振動、傾きなど、
  
最新のセンサー技術が読み取ったデータが
インターネットに接続され、
 
それを遠隔地で視覚的に
再現することができるようになっています。 
 
 
これが、コネクティビリティという
 
デジタルツインの特徴です。
 
 
  
●ホモジェニゼーション(均質化)
デジタルツインを使うと
 
どのようなタイプの情報であろうと
コンセプトであろうと、
 
同じデジタル形式に保存され、
送信できるようになります。
 
 
その結果、
送信されたデータは
現実の製品の仮想バージョンとして
利用できるようになります。 
 
 
デジタル化されると、
複製できるようになりますし、
 
現実の本体と切り離すこともできます。 
 
 
 
●プログラムの自動更新とスマート化

デジタルツインによって、
双子のデジタル側を通して、
 
実物を遠隔で調整・修正することが
できるようになります。 
 
さらには、
それを自動的に行うこともできます。 
 
 
 
●デジタルトレース
デジタルツインは、
デジタル版の証跡を残してくれます。 
 
 
例えば、
機械に何らかの異常が発生したときに、
過去の状態のデジタルデータをもとに
原因を分析することができます。 
 
 
 
●モジュール化
 
最後に、
デジタルツインによって、
製品をモジュール単位で検証することが
できるようになります。 
 
 
 
製品のパーツの一部を、
他の部品に変えたときに、
 
どのような性能の違いが出るか等を、
  
現実の製品を組み立て直さずに、
デジタル世界の中で
 
別の部品のデジタルデータに置き換えるだけで、
 
シミュレーションできるようになるのです。
 
 
例えば、
 
部屋の中に新しい家具を買おうとする際に、
 
その家具を部屋に置いた時に、どう見えるか? 
 
 
部屋が狭くなったり、
動きづらくなったりしないか等を、
 
デジタル空間上で確かめることが
できるようになります。
 
 
 
以上、デジタルツインの
5つの特徴をお話ししてきました。
 
 
 
デジタルツインの技術を導入することで
 
多くのメリットがあることを
 
ご理解頂けたと思います。
 
 
 
しかし、
デジタルツインも、
その利便性の高さから
  
さまざまな産業を破壊する
可能性を持っています。
 
 
 
具体的には、
 
製造業、自動車産業、ヘルスケア産業では
 
大きな影響を受けるはずです。
 
 
次回は、
この3つの業界における
 
デジタルツインの影響について具体的に
 
お話ししていきます。
 
 
 
明日は、
 
「デジタルツインが影響を与える3つの産業」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
お楽しみに!

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