商品が自社資産でない企業のカラクリ

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
 
 
昨日は、
  
「世界最大の●●企業の特徴とは?」
 
というテーマでお話ししました。
  
 
 
今まで、
各業界を牽引してきた企業があります。
 
 
例えば、
メディア業界なら、ウォルト・ディズニー
自動車業界なら、ダイムラー(メルセデスベンツ)
宿泊業界なら、ヒルトン・ワールドワイド等
 
 
しかし、
なんと!創業10年たらずで、
これらの各業界を牽引してきた企業と、
 
肩を並べてしまった企業が、
あるのです。
 
 
それは、   
Facebook、Uber、Airbnbの3社。
 
 
 
この3社について共通する特徴が、

商品が自社の資産でない
 
というお話でした。
 
 
 
この3社の
時価総額や上場のタイミングなどを
眺めてみて、
 
いかに急成長をとげたか、
 
改めて驚かれたのではないでしょうか。
    
  
 
今日は、この3社のビジネスに共通する
 
「商品が自社資産でない企業のカラクリ」
 
というお話です。
  
 
 
世界最大の
メディア企業Facebookは、
 
自社のコンテンツ資産を
一切保有していません。
  
 
なぜなら、
Facebookの資産は、
 
SNS上の
顧客の投稿だからです。
 
 
 
世界最大の
自動車旅客会社Uberも、
 
商品としての自社車両を
一台も保有していません。 
 
 
従来、
タクシー会社にしても、
バス会社にしても、
 
通常は自社車両を保有
もしくは
リース資産として
バランスシートに登録されていますが、 
 
 
Uberについては、
すべて他人のクルマを利用しています。
 
 
 
現在、
世界最大の
宿泊業者Airbnb
 
商品として客室は、
一切保有していません。
 
また、
賃料を払って物件を借りて
顧客にサブリース(又貸し)
しているわけでもありません。 
 
 
一方で、
ヒルトンやマリオット、ハイアット等は、
 
自社の資産として客室
(ホテル全体ですが・・・)
 
を保有しています。
 
 
 
Facebook、Uber、Airbnb3社は、
 
ある意味、
無一文の状態から起業して
資産を持たないからこそ、
 
10年で
世界最大の企業に
 
急成長することができた
 
とも言えます。
 
 
従来の
資産を保有するビジネスモデル
の場合、
 
規模拡大には、
時間がかかる資金調達が必要で、
資産を保有すると利益率が下がりますね。
 
 
資産を持たないことによって、
 
コストは、
ソフトウェアの開発と運用だけに抑えられます。
 
 
人件費も最小限で済み、
グローバルにスケール(世界中に普及して事業規模を拡大)
することで、急激な成長を実現できたのです。
 
 
 
いまや、
Facebookをはじめとした
SNS(ソーシャルネットワークサービス)は、
 
既存のテレビから視聴時間を奪い、
CMという収益源をディスラプト(破壊)しています。 
 
 
 
Uberや同業のLyftやGrab等は、
各国でタクシーと競合し、
 
2番手以下のタクシー会社が
軒並み倒産するなど社会問題化しています。
 
 
 
Airbnbも、
世界中でホテルや民宿業の収益を圧迫しています。
 
 
 
もちろん、
この3社のように
資産を持たないスタートアップだけが
 
ユニコーン(時価総額1億ドル以上の未公開企業)や
デカコーン(時価総額10億ドル以上の未公開企業)に
 
なるわけではありません。
 
  
ただ、 
資産を持たないことは、
既存の産業をディスラプトし、
 
急成長できる要素のひとつとして、
 
頭に入れておくと良いと思います。
 
 
 
明日は、
  
「実は!?古くからある!サブスクモデル」
   
をテーマでお送りします。
   
   
お楽しみに!

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