バイアウトという切り札

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
  
 
 
 
さて、今日のお話は、
 
「バイアウトという切り札」
 
というテーマです。
  
  
 
 
昨日まで、
 
コーポレート・ライフサイクル・モデルの概念に沿って、
 
会社が勢いよく成長している状態から、
 
勢いを失くして失速し、
 
衰退していく様を事業のライフサイクル見てきました。
 
  
 
あなたの企業は、どの段階にいたでしょうか?
 
 
 
DXを考えるとき、
 
この事業のライフサイクルでもっとも重要な局面は、
 
安定期から中年期です。
  
 
 
ティーンエイジでは、
 
新しい取り組みをそぎ落とし、
 
重要なことにフォーカスすることが大切でしたが、
  
DXに取り組むのであれば、
 
再び、
 
最盛期から中年期にかけて
 
新しい取り組みが必要になるということです。
  
 
 
しかしながら、
  
このタイミングは、
 
新しい取り組みを止めてしまい、
 
最盛期の主力事業で活躍しているメンバーが
 
会社の中心となってくる時期でもあるので、
 
ここで再び、
  
新しい取り組みを始めるのは難しくなるものです。
 
 
 
また、この時、 
 
新しく経営に加わったメンバーは、
 
短期的な利益を求めがちになるので、
 
長期的な投資は避けたがります。
 
 
 
その場合、
 
DXで新しいものを生み出すのではなく、
 
既存のスタートアップを
 
バイアウト(購入)するという手段があります。
  
 
 
早いタイミングで
 
バイアウト(購入)を行っている例は、
 
フェイスブックです。
 
 
 
2012年4月にフェイスブックは、
 
2年前に出来たばかりで社員13名、
 
売上ゼロのスタートアップを、
 
10億ドル(1100億円)で買収しました。
 
 
 
この企業は、
 
みなさんがご存じの写真共有アプリ
 
「インスタグラム」
 
を開発している会社です。
  
 
 
また、
 
2012年7月に創業、
 
翌8月に
 
クラウドファンディングのサイト「キックスターター」で
 
9500人から244万ドル(約2億7千万円)を集めた
 
スタートアップを、
 
1年半後の2014年3月に
 
20億ドル(2200億円)で買収しました。
 
 
 
これは、
 
VRのハードとソフトを開発している
 
「オキュラス」です。
  
 
 
当時のフェイスブックは、
 
まだ最盛期に入って間もない頃だったと思います。
 
 
 
それでも、将来に向けて投資できたのは、
 
創業者のマーク・ザッカーバーグと
  
フェイスブックのオペレーションを担当している役員達とが
 
良い関係でいたからかもしれません。
  
 
 
インスタグラムは、
 
買収後すぐにフェイスブックの価値を上げました。
 
 
 
オキュラスは、
 
2020年代以降にフェイスブックに代わって
 
主力事業になるでしょう。
 
 
   
 
明日は、
 
「長く続く企業の条件「Sカーブ」」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
お楽しみに!
 
DXTコンサルティング
兼安暁(かねやす・さとる)でした。

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