子ども向けの全身麻酔がVRで代用できる!?

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レノボによれば、子どもの手術などにおける全身麻酔に代わる手段として、なんとVRを試験運用しているとの驚きの事実を公表した。

アメリカの医師たちの間では、既に医療訓練におけるVRの計り知れない可能性に注目が集まっている。
開業医の中にはVRをはじめ、深遠な医学的応用の機会と手段を模索しており、手術中の患者の注意を散漫にさせるための方法の調査や研究に取り組む医師もいる。

そこで、レノボではStarlight Children’s Foundationとモバイルデバイス管理プロバイダーであるSOTIと共同の実験を行うことを試みているのだ。
その方法というのが、子ども向けの一般的な麻酔薬の代替としてVRヘッドセットを使うというものだ。
主に市販のヘッドギアとソフトウェアを使用する実験で、レノボミラージュソロヘッドセットとStarlightによってキュレーションされたゲームを子どもに行わせ、気をそらさせるという試みなのである。

実験に参加した病院であるコロラド州小児病院などにおいては、既に注目に値する結果が出ているという。
手術の恐怖と闘うことのパニックや痛みをはじめ、麻酔による副作用などを軽減するかとは関係なく、VRという気晴らしになる補助具が有用だという結果が確認できたというのだ。
特にVRと局所麻酔と組み合わせた場合、腰椎の穿刺から損傷した手足のドレッシング、内視鏡検査に至るまで、さまざまな手術において、子どもたちの不安を軽減し、円滑な手術に成功しているという。

 

VR、すなわちバーチャルリアリティの技術は、エンターテインメントや教育分野で優れた効果を発揮することが既に明確化している。
これに対して医療分野においては、子どもも含めた医療全体において、ニッチなアプリケーションが少しずつ利用されているにすぎない。

この点、VRの技術は帯域幅と解像度の急増のおかげで、より超現実的な投影が可能となってきている。
技術の向上や進化に伴い生み出された仮想体験製品は、没入型の気晴らしや成人における潜在的で長期的な痛みの緩和に対処できる時代に突入するといわれている。

手術をはじめ、治療を受けるうえでは痛みや刺激などの肉体的な苦痛、治療に対する恐怖といった精神的な不安がつきまとう。
苦痛や不安への緊張感や身構えにより、治療がスムーズにいかなくなるケースも少なくない。
怖くて手術が受けられない、体が極度の緊張でこわばり、思ったように治療が進まないケースも多いのだ。

従来は麻酔をはじめ、薬剤の投与や医師や看護師の声掛けといったアナログの対応で対処してきたが、今後はより人間の脳や思考に働きかけるVRが活躍する時代がくるかもしれない。
特に子どもはまだ判断能力に乏しく、声掛けでは安心できないケースも多い。
気晴らしになるVRの効果が発揮できれば、治療を受ける子どもたちの苦痛も緩和され、治療にもよい結果がもたらされるに違いない。

参考:Lenovo pilots VR as an alternative to general anesthesia for kids.

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