破壊的イノベーション事業はニッチ領域から

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
  
 
 
さて、今日のお話は、
 
「破壊的イノベーション事業はニッチ領域から」
 
というテーマです。
 
 
 
シンギュラリティ・ユニバーシティの
 
共同創設者である
 
ピーター・ディアマンディス博士によると、
 
破壊的イノベーションをもたらす事業は、
 
エクスポネンシャル・カーブを描いて
 
成長するそうです。
 
 
エクスポネンシャルとは、
 
指数関数的に進化するということで、
 
わかりやすく言うと、
 
1の次は2、2の次が、4の次が8という風に
 
数字が倍々になっていくことです。
 
 
 
このように急成長し、 
 
破壊的イノベーションをもたらす事業は、
 
従来の市場では評価されない
 
ニッチな領域から始まります。 
 
 
 
では、 
 
エクスポネンシャル・カーブを描いた実例を
 
音楽業界で考えてみましょう。
  
  
 
例えば、Apple。
 
 
Appleは、
 
それまでウォークマンで
 
音楽プレイヤー市場をほぼ独占していたSonyを
 
iPodで駆逐しました。
  
  
そればかりか、
 
iTune Music Store(現在はiTune Store)によって、
 
音楽のダウンロード販売を根付かせ、
 
CD販売で利益を上げていた
 
音楽業界を窮地に追いやっています。
 
 
しかしながら、Appleが
 
ビジネスの主軸をiPhoneに移している間に、
 
「Spotify」というサブスクリプションモデルの
 
音楽配信サービスが
 
徐々に市場に浸透していきました。
 
  
 
Spotifyは、
 
2006年にスウェーデンで創業され、
 
2008年10月にサービスを開始した企業です。
 
 
 
サービス自体は好調で、
 
2013年時点で欧米合わせて
 
年間1000億円以上の売上を得ていたものの、
 
その売上の半分を
 
レコード会社やアーティストに
 
印税として支払うなどしていたために、
 
利益は非常に低迷していました。
 
 
この時点で、Appleからは、
 
競合として警戒はされていなかったでしょう。
 
 
しかし、その後もSpotifyは、
 
成長し続けることにより、
 
2017年3月には
 
全世界での有料会員数が
 
5千万人を突破。 
 
 
2019年で有料会員数は、
 
1億2400万人にまで成長しました。
 
 
 
一方、AppleがSpotifyに気づき、
 
その対抗策として
 
Apple Musicという音楽配信サービスを
 
開始したのは2015年でした。
 
 
 
そこからもう追撃をしているものの、
 
2019年末で6千万人とまだ追いつけていません。
 
  
   
明日は、
 
「競合が気づいたときには、手遅れ状態」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
お楽しみに!
 
DXTコンサルティング
兼安暁(かねやす・さとる)でした。

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