DXが町工場にもたらす破壊

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
 
 
昨日は
 
「証券会社と保険会社が消滅する日」
 
というテーマでお話ししました。
 
 
 
DXの金融版である
 
FinTechについてお伝えしてきましたが
 
海外の状況を見る限り、
 
日本の証券業界や保険業界にも大きな影響が
 
出そうですよね。
 
 
 
既存の証券会社はネット証券に押され、
 
主幹業務はクラウドファウンディングに
 
市場を奪われつつあります。
 
 
 
そして、自動運転車の出現が、
 
損害保険の市場を縮小させることになります。
 
 
もちろん、
 
FinTechによってユーザーとしての
 
利便性向上も期待できるわけですが、
 
既存産業の立場からすると厳しい状況に
 
なると言えるでしょう。
 
 
 
そして、この危機的な状況は
 
何も金融業界に限った話ではありません。
 
 
 
さて、今日は、
 
「DXが町工場にもたらす破壊」
 
というお話しです。
 
 
 
まず、日本が得意とする製造業ですが、
 
そのほとんどを自動車産業が
 
支えてきたといわれています。
 
 
 
自動車を製造するには、約3万点の部品が必要です。
 
 
 
そして、そのほとんどを中小の工場が支えています。
 
 
しかしながら、
 
EV化が進むと
 
それが10分の1の2~3千点で済むようになます。
 
 
さらに3Dプリンタで筐体を製造すると
 
200点未満で済むようになるのです。
 
 
つまり、
 
必要な部品の点数は100分の1になるということ。
 
 
 
実は、EVによって不要になる部品の多くは、
 
エンジンとギアなどの回転数を
 
コントロールする部分です。
 
 
 
一方で、
 
3Dプリンタ製造で不要になるのは
 
複雑な形状をしている部品です。
 
 
 
複雑な形状をしているために
 
従来の鋳造技術ではバラバラに作ったものを
 
繋げる必要があったところを、
 
3Dプリンタでは一体として製造できるようになります。
 
 
 
日本が誇る金型産業も、
 
自動車部品が減ると、需要が減ります。
 
 
 
また、
 
3Dプリンタを使って金型を
 
素早く作ることができるようになると、
 
 
 
精密さがウリであった日本の金型であっても、
 
設計から金型の制作までの時間とコストが
 
3Dプリンタによって大幅に縮まるために、
 
どこで作っても同じになる可能性が出てくるのです。
 
 
 
そうなると、中小企業が育ててきた
 
独自技術やノウハウが差別化に
 
役だたたなくなります。
 
 
 
上で、紹介したのは、ごく一部です。
 
 
 
日本に限らず世界中で、
 
既存のサービスが消え、
 
新しいサービスに置き換わっていきます。
 
生き残るためには、
 
時代の先を見て変化していくしかありません。
 
 
 
 
明日は、
 
「クイズ:世界最古のビジネスモデルって何?」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
お楽しみに!

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