応用可能性の繋がるウナギと折り紙からヒントを得たロボット

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韓国にあるソウル国立大学のソフトロボティクス研究センターとポルトガルのレビコフニゲラー財団(FRN)の研究チームは、深海に生息する魚の一種であるペリカンウナギに触発されたロボットアーキテクチャを開発した。

伸縮性のあるペリカンウナギのスキンと事前の研究されていた折り紙のモーフィング技術を用いて、ペリカンウナギがどのように口を膨張させるかを再現しようとするユニークな取り組みだ。

ペリカンウナギは日本で食べられているウナギとは異なり、深海に棲み、とても小さな体をしている。一方で、体のサイズに見合わない大きな顎を持っている。そして、頭を風船のように膨らますという独特の動きをするのが特徴のウナギだ。

一方、モーフィングとはコンピュータグラフィックスを用い、ある画像や形状から別のイメージへ滑らかに変化させることができる技術である。
共同研究チームによって開発されたデュアルモーフィングデザインは、ほかのバイオインスパイアードや単一機能または形状変更メカニズムと比較して、2つの異なるモーションを用いて、極端なモーフィングができるという。

ペリカンウナギに触発されたロボットアーキテクチャは、ウナギの柔らかな皮膚の伸縮メカニズムと折り紙の展開の仕方を利用したモーフィングの技術を融合させたのが注目に値する。
ロボットアーキテクチャは掴む動作や水中での動きなど、器用さが要求される動作も実行できる。
ウナギの特徴である伸縮可能なうえ、ミウラ折りなどで折り畳まれた小さくて薄っぺらな状態になる。
そこに空気圧を注入して展開させると、一気に10倍以上に膨れ上がるのだ。
空気圧を抑えれば、元に戻るように縮んでいく。
この特性を活かして、たとえば、物を掴むソフトグリッパー動作をさせることや空気圧の強弱を利用した歩行も可能だ。
さらにロボットの先端にカメラを装着させれば、ウナギが深海で動くように水中で撮影することもできるのだ。

ペリカンウナギといった生物にヒントを得たデザインは、多様な用途に適用できる形状変形ロボットの可能性を秘めていると注目されている。
変形が自在にできるので、コンパクトサイズにまとめて出荷でき、自在に展開させることができるうえ、日常の製品に簡単に統合できるソフトロボットにもなるのだ。

マクロスケールでは、3Dプリンティングの技術と材料科学の進歩を活用して、自然に触発された幾何学的なオブジェクトを制作することや自然をモチーフにした材料を構築する新たな能力を見出せることにつながると期待されている。
多彩な用途に活用できる技術が進歩していけば、洗練されたソフトロボット工学がますます、実用化、商品化されていくに違いない。

クネクネと自在に動くことができ、薄くなったり、膨らんだりできるロボットの用途は幅広く、災害復旧活動やヘルスケアなどの分野での活用や建築現場での活用をはじめ、各種の消費財にも活用されていくことだろう。

参考:Robotic architecture inspired by pelican eel: Origami unfolding and skin stretching mechanisms.

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