オープンソースのハードウェアプラットフォームであるArduinoは、2つの新たな開発を発表して注目を集めている。
IoT用のハードウェアを設計する製品クリエーターをサポートする、新しいローコードソリューションとハードウェアアプリケーションである。
IoTの導入や革新を図るため、最新かを望む企業はコンサルティングを受けることや開発や統合プロジェクトにかなりの投資をしなくてはならない。
エンジニアの不足や予算の制約、エンジニアの専門知識の不足などで、小規模企業はIoT市場から締め出されるリスクを抱えている。
Arduinoの新しいツールが提供されたことで、予算や技術、知識に制約がある企業をはじめ、愛好家であっても、プロトタイプを1日で設計、構築、測定、探索ができるようになるのだ。
また、Arduino Portenta H7と名付けられた新しいハードウェアは、IoTのハードウェアプラットフォームに必要な機能がすべてセッティングされている。
暗号認証チップ、通信モジュール(Wi-Fi、Bluetooth Low Energy、LTE対応)、さらにナローバンドのIoTまでサポートできる優れものだ。
Arduino Portenta H7は企業や愛好家が気軽に使えるようなツールとしてだけでなく、産業用アプリケーションやAIエッジ処理、ロボット工学の高度な周辺機器をもサポートできる高密度相互接続ができる、高度で新しいオープンシステムを備えている。
Arduinoのローコードソリューションと同様、Arduino Portenta H7は開発者が簡単かつスピーディーにIoTプロトタイプを開発し、より効率的に実稼働に移行させることが期待されている。
Arduinoによる高度で利用しやすいオープンソースの提供で、これまでのように莫大な費用をかけなくても、IoTの導入や開発ができ、なおかつ、高度な技術的専門知識の必要性からも解放されることができる。
大きな企業であれば、高額な投資をして専門業者に開発をさせることや自社で専門知識が高く技術の高度なエンジニアを雇って開発を行わせることもできるだろう。
だが、中小零細企業では費用も人材も知識も足りない、もしくは制約されているのが現状だ。
そのため、安全な開発ツールとソフトウェアおよびハードウェアを用いて、簡単かつ単純に開発できる環境やシステムを必要としている。
IoT開発の中心となるのは、インターネットに接続されたハードウェア・デバイスでソフトウェアのコンポーネントを設計してプロトタイピングしていかなくてはならない。
その後、フィードバックと評価のプロセスを繰り返して改良をする流れだ。
このプロトタイピングと改良のプロセスをサポートしてくれるのが、Arduinoなどのオープンソースだ。
すぐに利用でき、コストを抑えるメリットがある。
新しいArduino Portenta Familyに加えて、Mbed OSとCortex-M IPなどの組み合わせを行えば、開発コストを抑えて安心で効率的な開発をすることが可能となろう。
参考:Arduino introduces a low-code way to design IoT hardware.