宇宙での発電・送電は可能か?

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
  
  
昨日は、
   
「宇宙とグローバル・インターネットで儲ける方法」
 
というテーマでお話ししました。
 
 
 
いま、スペースX事業だけでなく、
 
Amazon、Facebookもが、
 
地球低軌道(LEO)上に何千基もの人工衛星の
 
配備に躍起になっているのかというと、
 
 
インターネットのグローバル・カバレッジを拡大し、
 
まだインターネットにアクセスできていない
 
地球上の数十億もの潜在的利用者に
 
 
インターネットの接続サービスを提供することで、
 
潜在的ではあるものの、

莫大な利益が狙えるから!というお話でした。
  
 
  
  
さて、今日は、
   
「宇宙での発電・送電は可能か?」
   
   
というお話です。
 
 
 
 
宇宙での太陽光発電(SBSP)
Space Based Solar Power
 
という、
 
宇宙で太陽エネルギーを捉え、
 
それを地球または他の近くの惑星に
 
直接無線で送電するという概念があります。
 
 
 
SBSPを使えば、
 
昼夜問わずに発電できて、
 
天候に左右されることもありません。
 
  
 
環境への影響をほとんど与えずに、
 
いま私たちが抱えている、
  
地球上のエネルギー問題と
 
温室効果ガス排出問題も
 
解決できるでしょう。 
 
  
 
最近、カリフォルニア工科大学の
 
Sergio Pellegrino教授は、
 
 
「SBSPシステムは
 
地球で生産される8倍のエネルギーを得られる」
  
 
と述べました。
  
  

SBSPの
 
絶え間ない大量のエネルギー出力能力と、
 
太陽の寿命が
 
100億年ほどあることが予想されていることから、
 
このエネルギー源は、文字通り無限で、
 
永遠に枯渇することはないでしょう。
 
 
  
すでに、
 
Solarenという民間企業が、
 
静止軌道(GEO)に
 
250 メガワットのSBSP太陽光アレイプラントの
 
建設実験を予定しています。
  
 
  
宇宙にソーラーパネルを置いて
 
発電するのは、イメージしやすいのですが・・・、
 
どのように宇宙から地球へエネルギー伝送をするか?
 
気になりますね。
 
 
その方法の最有力候補が、
 
マイクロ波電力伝送

です。
  
 
 
マイクロ波電力伝送は、
 
宇宙兵器に運用することができると
 
いうリスクもありますが、
  
レーザ電力ビームを利用するため、
 
低コストという面や、
 
周囲の生物や環境への心配がないという点で、
 
高く評価されています。 
 
  
 
このように、
 
宇宙での発電・送電は
 
技術面では、
 
それほど遠くない未来に実現しそうです。
 
 
 
問題は、
 
宇宙にソーラーパネルを敷き詰め
 
アンテナを張るためのコストが、
 
膨大だということです。
  
 
  
しかしながら、これも、
 
ロケット打ち上げコストが下がることで、
  
徐々に実現しやすくなっていくでしょう。
 
  
 
また、明日お話する
 
宇宙鉱山で掘り出した物質を使って、
 
宇宙空間に工場をつくり、
 
そこで生産するようになれば、
 
設備をロケットで打ち上げる必要はなくなります。
 
 
 
ただし、
 
最初の工場を宇宙空間につくるための資材は
 
ロケットで運ばなくてはならないため、
 
鶏と卵の理論になりそうですね。
  
 
  
明日は、
     
「宇宙鉱山は100兆円ビジネス」
   
というテーマでお送りします。
    
    
お楽しみに!

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