企業内既得権益がDXを遅くする

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
 
 
 
 
さて、今日のお話しは、
 
「企業内既得権益がDXを遅くする」
 
というテーマです。
 
 
 
 
DXを遅くする原因として、
 
企業内にあるさまざまな既得権益があります。
 
 
 
例えば、
 
役員や中間管理職にありがちなのは、
 
足の引っ張り合いです。
 
 
 
 
DX担当役員は、
 
成功すると社内での立場が上がります。
 
 
 
したがって、
 
他の役員は自身の出世を考えた時、
 
DXプロジェクトが成功するのは嬉しくありません。
 
 
 
結果的に、意識的、無意識的を問わず、
 
足の引っ張り合いが発生するのです。
 
 
 
  
もちろん、中には、
 
会社が成長するなら自分が活躍しなくても良いと
 
考える人も少なくありません。
 
 
 
しかし、それでも、
 
企業の中に一人でも足を引っ張る人がいると、
 
DXプロジェクトは進みが遅くなります。
 
 
 
  
出世が原因でないとしても、
 
DXを面白く思わない人は出てくるでしょう。
 
 
 
例えば、
 
自身の部門からエース級の人材が取られてしまったり、
 
売上や業績の良い自身の管掌部門の予算が
 
削られてしまったりすることは、
 
不満の原因になりがちです。
 
 
 
特に既存事業の中でも
 
最大の利益に貢献をしている部門には、
 
不満を持ちやすい傾向があります。
 
 
 
さらに、
  
企業の中での既存権益を奪われまいと、
 
必死に抵抗する人もいます。
 
 
 
そこには理屈は通用しません。
 
 
 
自分を守るためには、
 
会社の将来はどうでも良いと思って
 
あからさまに攻撃してくる人すらいるのです。
 
 
 
これは、役員や中間管理職だけではなりません。
 
 
 
 
私がコンサルをしている中で、
 
何度か目にしていますが、
 
事務を担当している社員が、
 
非協力的なのは、自身の仕事が奪われてしまうからだと
 
考えているケースが少なくありません。
 
 
 
 
失業の危機を感じての抵抗であれば、
 
安心してもらえるようにアナウンスすることも
 
可能でしょう。
 
 
 
しかし、
 
自分のルーティンを変えたくないがために、
 
業務改革に否定的な人も案外多いものです。
 
 
 
この点については、
 
誰でもそういう資質があります。
 
 
 
人間は変化を嫌うからです。
 
 
 
 
例えば、
 
パソコンを新しくしたときに、
 
操作が分からずに、
 
いらいらしたことはないでしょうか?
 
 
 
 
どんなシステムでも、
 
新しくシステムを導入するときには、
 
必ず「使いづらい」
 
「こんなの逆に非効率で時間がかかる」など、
 
さまざまな問題を挙げて、
 
使わないで良い理由を挙げる人が
 
出てきます。
 
 
 
しかし、
 
たいていの場合、慣れてくれば、
 
そういった不平は消えてなくなります。
 
 
 
DXほど大規模ではない、
 
「些細なこと」でも人々は変化を嫌い抵抗します。
 
 
 
それほど、
 
変化が受け入れられるには時間がかかるのです。
 
 
 
 
ましてや、
 
定年が見え始めた役員や中間管理職が、
 
あえてリスクを取ろうとしないのは
 
むしろ当然のことと言えます。
 
 
 
DXを進める際には、
 
こうした社内の既得権益者が
 
障害になることをあらかじめ念頭において
 
おきましょう。
 
 
 
 
明日は、
 
「改善型DXとは何か?」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
 
お楽しみに!
 
DXTコンサルティング
兼安暁(かねやす・さとる)でした。

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