イノベーター理論から導入システムを考える

Blog

DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
  
 
 
 
さて、今日のお話は、
 
「イノベーター理論から導入システムを考える」
 
というテーマです。
 
    
  
  
イノベーター理論とは、
 
新しいコンセプトの商品が、
 
どれくらいの顧客に受け入れられるかを
 
示したものです。
 
 
 
同時に、顧客は
 
一定の比率で性質が分かれていて、
 
時間の経過とともに
 
別の顧客層に浸透していくことも
 
示しています。
 
 
 
通常、イノベーター理論を使うときは、
 
売り手側の視点で語ることが多いのですが、
 
ここでは真逆に考えてみましょう。
 
 
 
DXを進めるにあたり、

システムの買い手として自社の性質を考えると、
 
下記1~4のシステムを
 
どのタイミングで導入するのが良いかを
 
考えることができます。
 
 
1.基幹システム
 SoR(System of Record)
 
2.サービス提供システム
 SoE(System of Engagement)
 
3.分析系システム
 SoI(System of Intelligence)
 
4.完全自動制御システム
 SoA(System of Autonomous)
 
 

 
  
突然ですが、
  
あなたの企業は、次のどれに当てはまりますか?
 
 
 
  
【イノベーター】
  
先行者利益を取るためにも
 
最新テクノロジーにはすぐに飛びつく。
 
 
 
誰よりも早く、そのメカニズムを知りたい。
 
 
 
技術が未熟で難易度も高いが、
 
だからこそやりがいがある!・・・という企業です。
 
 
 
ここに属する例は、
 
Mosaic(モザイク)という
 
Webブラウザを世界で最初に開発した
 
マーク・アンドリューセンです。
 
 
 
彼は、
 
インターネットが商用化されたばかりの
 
早いタイミングで、
 
Mosaic(モザイク)という
 
Webブラウザを世界で最初に開発しました。
 
 
 
  
【アーリーアダプター】
 
そのテクノロジーが
 
どのようなメカニズムで有効なのか?
 
という点には、さほど興味はないけれど、
 
この技術はゲームチェンジャーになる
 
予感がする!・・・と考える企業です。

 
 
この性質を表す例は、
 
小売業をどのように変えるかを考え、
  
Amazonを起業したジェフ・ベゾスです。
 
 
 
 
【アーリーマジョリティ】

 
あなたがやるなら、私もやる。
 
周りがやるなら、当社もやる!・・・というタイプです。
 
 
 
誰かがやるのを見ないとできない。
 
 
 
ぴったり合う事例がないとできない。
 
 
 
ほとんどの企業はこのタイプですね。
 
 
 
 
【レイトマジョリティ】
 
技術が枯れてきて、
 
安く手に入るようになったら
 
採用しようかな・・・というタイプです。
 
 
 
 
【ラガード】
 
こんなの必要ない。
 
 
 
お客様が満足するのは、
 
人間が頭で考えて、
 
人間が心を込めて対応するからだ。
 
 
 
機械にできてたまるか!・・・というタイプです。
 
 
 
 
さて、どうでしょう?
 
あなたの企業は、どれに当たりしたか?
 
 
 
あなたの企業が
 
アーリーマジョリティだとしたら、
 
新しいテクノロジー分野での事業は、
 
事例がない限りは、役員会の稟議が通りません。
 
 
 
したがって、残念ながら、
 
世の中を変えるディスラプターになるのは
 
非常に厳しいと言わざるを得ません。
 
 
 
むしろディスラプトされる側です。
 
 
 
実は、
 
ビジネスが上手くいく考え方として
 
新しいものに飛びつくよりも、
 
誰かが成功したやり方をそっくり真似た方が
 
良いという考え方もあります。
 
 
 
一方で、いまの時代、
 
業界で生き残れるのは
 
上位2~3社のみとも言われています。
 
 
 
例えば、いま、
 
Amazonは、
 
世界の小売市場で一人勝ちです。
 
 
 
日本でも、
 
楽天よりも常に先を行っています。
 
 
 
少し前に、
 
楽天が送料無料を強行しようとして
 
公正取引委員会から止められたときに
 
楽天が主張していた理由は・・・
 
「それ(送料無料)をしないとAmazonに勝てない」
 
というものでした。
 
 
 
また映画配信の分野の例では、
 
いま圧倒的に1位の企業はNetflix。
 
 
 
2番以降にAmazon(Amazon Prime)と
 
ここ最近、映画配信を始めたアップルくらいです。
 
 


これから先、

アーリーマジョリティ以降の企業は、
 
これからの時代に生き残っていくのは
 
非常に厳しくなるでしょう。



もし後追いで
 
アーリーアダプターを真似したとしても、
 
新しいルールに適応し、
 
そのルールの中でうまく立ち回り、
 
業界2位か3位を狙っていくというのが、
 
取るべき戦略なのかもしれません。
 
 
 
なお、
 
アーリーアダプターが活用すべきシステムは、
 
先の4つのシステム分類の中では、
  
2のサービス提供システムと、
 
3の分析システムになると思います。
 
 
 
ただし、分析システムの中でも、
 
IoTやAIなどのマージナルコストがまだ高い
 
システムの導入は、
 
意見が割れるでしょう。


  
  
  
 
明日は、
 
「DX取組み【3か月】で成果を出す秘訣」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
 
お楽しみに!
 
DXTコンサルティング
兼安暁(かねやす・さとる)でした。

タイトルとURLをコピーしました