『正しい』新規事業開発術

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
 
 
 
 
さて、今日のお話しは、
 
「『正しい』新規事業開発術」
 
というテーマです。
 
 
 
企業が事業の新しい芽を育てるときに
 
良くやりがちなのは、
 
R&Dセンターをつくったり、
 
研究所をつくったりすることです。
 
 
 
 
確かに、
 
本当に初期の段階で、
 
どんなことに取り組めば良いのか分からない段階では、
 
この方法は有効かもしれません。
 
 
 
一方で、
 
こういった組織で検討し続けているだけでは、
 
いつまでも売上を上げ続けることはできません。
 
 
 
顧客が使ってくれるような
 
洗練されたものをつくることもできません。
 
 
 
いつまで経っても
 
ビジネスとしてモノになる可能性は
 
ほとんどないでしょう。
 
 
 
 
そこでおすすめしたいのが、
 
新規事業開発をラボとしてではなく、
 
独立したビジネスユニットにする方法です。
 
 
 
例えば、
 
ゼロックスのパロアルト研究所は、
 
わたしたちが現在利用している
 
PCやスマホのソフトウェア技術の多くを
 
生み出しました。
 
 
 
 
彼らはそれを研究していただけで、
 
それをビジネスにしたのは、
 
スティーブ・ジョブスと言われています。
 
  
 
 
これがラボの弊害です。
 
 
 
優れた技術を生み出すことが
 
できたとしても、
 
ビジネスにつなげることが
 
うまく行かないことが多いのです。
 
 
 
 
ラボでイノベーションを起こすのは
 
価値があります。
 
 
 
しかし、それだけでは
 
ビジネスとして成立しませんから、
 
次にそれをビジネスにすること、
 
すなわちインキュベーションが必要です。
 
 
 
それを可能にするには、
 
独立した事業組織であることが望ましいと、
 
「キャズム理論」などのイノベーション戦略理論を
 
生み出してきたジェフリー・ムーア氏は言っています。
 
 
 
その組織で、
 
小さな事業(マイクロビジネス)を作っていき、
 
それを大きく育てていくのです。
 
 
 
ムーア氏は、社内組織であっても、
 
通常のスタートアップ企業(ベンチャー企業)
 
と同じように、
 
組織内に全権を持った管理職、営業、
 
マーケティング、エンジニア、サービス担当、
 
サポート担当などのリソースを
 
保有するべきだと言っています
 
 
 
独立した組織にすることで、
 
新規事業開発に携わるメンバー全員が
 
この事業だけに業務時間を集中することができます。
 
 
 
 
言い換えれば、
 
それまでの業務に引きずられることを
 
防げるわけです。
 
 
 
このように、
 
イノベーションとビジネス化を
 
同時に進められる独立した組織を
 
作ることが新規事業を立ち上げる上では
 
おすすめです。
 
 
 
 
 明日は、
 
「新規事業の予算はこう決めろ」
 
というテーマでお話しします。
 
 
 
 
お楽しみに!
 
DXTコンサルティング
兼安暁(かねやす・さとる)でした。

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