AIの新たな学習方法によって、人間では見つけられなかった未知の可能性を発見できるようになる

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OpenAIのプログラミング研究者は最近、AIボットのグループにかくれんぼをすることを教えたという。
数億の連続したかくれんぼゲームを行い、最大3人のエージェントのチームで実験した。

AIの隠れ家と探求者は白紙の状態であり、プレイの指示もなかった。
だが、すぐに追跡と隠蔽、要塞の構築をスタートさせ、さらに珍しいツールを使用するなど予期しない発見することさえ学んだというから驚きだ。
猫とネズミの戦いに参加したOpenAIのボットは、より複雑な攻撃と防御戦略を少しずつ学習したことも報告されている。

約3億9,000万のゲームを実践した後、シーカーボットは仮想ボックスを使用してアリーナをサーフィンして、可視性を獲得することを学ぶこともできた。
つまり、AIがかくれんぼをすることで、機械が新しいツールを発明するという新たな付加価値を生み出すことに成功したのだ。

 

OpenAIボットがかくれんぼゲームにおいて、プレイ戦略が何百万回も繰り返しながら、新しいツールを発明するといった有利な特性を生み出すことは、人間の知能の進化に例えることができる。
人間の子どもたちも、かくれんぼなどのゲームを重ねることで、新たなルールを構築することやどうしたら見つからないか、どこへ行けば見つけられるか勘を働かせるようになる。

さらに重要な点は、OpenAIのアルゴリズムは未定義のツールの創造的な用途を特定する驚くべき能力を実証したことにある。
非構造化コンテキストではるかに複雑な戦略の問題を、すぐにでも解決する可能性を持つAIの道を切り開いたのだ。

ゲームエンジン会社であるUnity TechnologiesのAI担当副社長、ダニーランゲによれば、「ツールの使用がますます複雑になる道に進むことを妨げるものは何もない」といい、人間の知性の特徴と似ていると力説する。

AIはゲームプレイによって、その知性の進化がさらに促進されていくのだ。
ゲームという対戦相手や対戦チームとの競争環境は、アルゴリズムが時間をかけて自分の間違いや失敗から学び、それを回避するように促すために非常に有効である。
これまでのAIの知能習得や活用には機械学習を通じて、行うべきことを条件定義で覚えさせてきた。
こうした単純な学習法ではなく、ゲームをさせ競争環境に置くことで、より人間に近いスタイルで、ゲームに勝つためやゲームで不利な状況にならないために、どうすればいいのかを考える能力が育まれることがわかってきた。

人間の子どもが日々の遊びや友達とのゲームを通じて、生きていくための知能や集団生活や競争社会においての処世術や生き抜く知識やノウハウを、時に失敗を繰り返しながらも習得していくのと同様、AIでもそれが成り立つことが実証された。

それだけ高度なAIを開発する技術も開発されたことも、示している。
今後は、こうした高度な学習ができるAIをどこでどう活用していくのか、注目したいところだ。

参考:Playing Hide-and-Seek, Machines Invent New Tools.

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