アバターロボットで旅行を楽しむ時代に

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日本を代表する航空会社である全日本空輸(ANA)が、航空機での旅行に代替できるロボットのアバターnewmeを発表した。
遠隔地でのあらゆる体験を実現してくれる、初めての普及型アバターロボットとなる。
実際に航空機などを使って旅行に行くことができなくても、newmeを通じて、まるで新しい場所や初めての場所に行ったかのようなリアリティある体験が楽しめるようになるのだ。

newmeを使えば、航空機のチケットに多額の費用をつぎ込むことやフライト時間に多くを費やして退屈な時間を過ごす必要がなくなる。
飛行機を飛ばすことで二酸化炭素排出量を増やして、地球温暖化を促進することもなくなるかもしれない。
忙しくて時間がない人も、体の事情などで旅行が難しい人も、newmeを用いれば、世界中のどこにでもバーチャル旅行ができるようになるのだ。
カラフルで見た目にも楽しいロボットには、車輪付きのベースとカメラが人の目の高さに取り付けられている。
ユーザーがVRヘッドセットを通して見る画像をキャプチャできる。

たとえば、両親の家にnewmeを設置した場合、newmeが部屋を巡回して、いつでも家族とチャットすることもできるというのだ。
東京で開催された最新技術の総合展示会で技術を公開したANAは、2020年までに1,000の新しいテーマを展開する予定と発表した。

 

newmeのような仮想アバターは、次世代の旅行として、無限の機会を生み出してくれるだろう。
エッフェル塔やエジプトのピラミッドなど人気の観光スポットはもちろんのこと、アマゾンや南極、エベレストの頂上など一般の人にはなかなか行くことが難しい場所、月や深海など、そもそも人間が居住できない場所に至るまで、旅行を体感させてくれるかもしれない。

場所や距離、費用といった旅行の選択肢の制約やハードルをなくしてくれるのはもちろん、寝たきりで動くことができない人や妊産婦や高齢者など飛行機に乗ることが難しい人も、気軽に世界各地を旅してまわるような楽しみを持てるようになる。

こうした技術は旅行といったレクリエーションの提供にとどまらず、たとえば、医師が遠く離れた患者に手を差し伸べるサポートができ、障害を持つ人などが世界と関わるのを助けてくれる。
実際に障害のために外出ができなかった人が、newmeを通じて日本のレストランで仮想ウェイターとして働くという実験を成功させた。

newmeはディスプレイを備え、下部には車輪を備えているため、自立移動が可能である。
アバターインの機能を利用すれば、タブレットのモニターを通じて新たな場所に出かけることができるようになる。
また、アバターのモニターにはユーザーの顔が映し出され、アバターの近くにいる人と会話もできるのだ。
たとえば、アバターインを利用するユーザーは、自宅にいながら実店舗でショッピングをしたり、水族館に行ってショーを見たり、仕事をしている昼間に役所に行ったりもできるようになるというわけだ。

参考:Airline unveils robot avatars it hopes will replace flying.

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