極小ロボットが身体の中を測定する時代

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DXTコンサルティングの
兼安 暁(かねやす・さとる)です。
 
 
昨日は、
  
「デジタルツインで健康管理」
  
というテーマでお話ししました。
 
 
  
先進テクノロジーは、
 
急速に医療の分野で進化しています。
 
 
 
罹ってしまった病気の症状を抑えるのではなく、
 
デジタル技術で得られた身体のデータを活用し、
 
病気の源を根絶し、病気にならない状態を
 
保つ医療に変わってきています。
 
 
  
 
さて、今日は、
   
「極小ロボットが身体の中を測定する時代」
   
   
というお話です。
   
  
  
いまや、バイタルサインや
 
身体内で起こる化学反応や化学物質、
 
あるいは生物的機能に関するデータなど、
 
身体内のデータは、何でもほぼ、
 
測定可能になっています。
 
 
  
測定にかかる費用は、まだまだ高価ですが、
   
これからは、もっと安価になり、
  
広く利用されるようになるでしょう。
  
  
また、将来的に、
 
これらのデバイスが測定した数値は、
  
クラウドに送られ、AIの学習データとして
 
活用されていくでしょう。
 
  
このような技術の開発状況としては・・・
 
 
●Google
 
血糖値から血液内の化学組成まで、
装着者のバイタルを監視することができる
身体内外のセンサーをフルレンジで
開発しています。
  
  
●Apple
糖尿病治療のために、
身体を傷つけることなく
血糖値をリアルタイムで監視できるセンサーを
開発していると伝えられています。
 
 
●Amazon
血糖値を測定する
ワイヤレスセンサーのデータを、
安全にAlexaが読み取ることを
可能にしたそうです。
 
 
 
他にも、
携帯型心電図モニタリングデバイスを
 
開発しているAliveCor社においては、
 
これまで

病院や検診機関でしか検査できなかった

2種類の不整脈の検出を
 
携帯式で、手軽に行うことができる
 
デバイスの開発をしました。
 
 
 
常に持ち歩け、
 
指をデバイスに置くだけで測定でき、
 
その結果を
 
スマートフォンで見ることまで可能です。

 
 
驚くべきことに、
 
このデバイスはアマゾン等のオンラインショップで、
 
たった100ドル(およそ1万円)で販売されています。
 
  
 
こういったセンサーは、
 
ますます小型化・低コスト化していき、
 
機能も向上していくでしょう。
  
  
 
小型化と言えば、
 
ナノボットの研究も進んでいます。
  
  
スイスのEPFLとETHチューリッヒの研究者達は、
 
さまざまな流体を泳いで移動できる
 
マイクロロボットを開発しています。
 
  

また、MITの研究者は、
 
周囲の環境に関する情報を検知、記録、保存できる
 
ミクロンサイズのロボットを製作しました。
  
 
  
UCS(カリフォルニア大学サンディエゴ校)のエンジニアは、
 
ヒトの血液の中を泳ぎ、
 
有害なバクテリアとそれらが作り出す毒素を取り除く
  
超音波駆動のナノボットを開発しました。
  
  
こういったナノスケール、
 
ミクロンスケールの極小ロボットが、
 
身体の中を測定したり、
 
薬を特定の部位に届けたりする技術が、
 
研究室レベルでは製造され、
  
今まさに、
 
FDAの認可を待っている状況です。
  
 
   
明日は、
      
「癌を見抜くAI」
    
というテーマでお送りします。
     
     
お楽しみに!

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