宇宙を支配する第5の力を発見か!?

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宇宙を支配しているのは重力、電磁気、強い力、弱い力の4つの基本的となる力だ。
だが、ハンガリーの核研究所の研究チームが発見したと報告した「Particle X17」と呼ばれる粒子は、宇宙の支配構造に5番目の力を追加することになるかもしれない。

ハンガリーの核研究所の研究チームによると、2016年に放射性ベリリウム原子が特定の角度で電子対とその反物質(陽電子)のペアを放出すること発見した。
それにより、「Particle X17」の粒子の証拠を初めて報告するに至った。

この証拠に基づき、研究チームはベリリウム原子が電子と陽電子のペアを放出する前に、変換が必要な中間的な「粒子X」がなければならないと結論づけたのである。
17メガ電子ボルトの質量であったため、発見された粒子には「Particle X17」という名称が付けられた。
最近では研究チームは、ヘリウムの放射性崩壊で同じ質量となる同様の「Particle X17」粒子を検出したことも報告している。

ほとんどの物質はフェルミオン粒子で構成されているが、「Particle X17」粒子はボソンと見なされる。
つまり、エネルギーを運ぶのはもちろん、場合によっては力も運べる粒子である。
なお、発見されたとはいえ、まだまだ未知な領域が多く、神秘的な「Particle X17」は、新たに発見された第5の自然の力を運ぶことができると研究チームによって報告されたものの、今のところほとんどの専門家は懐疑的な見解を示している。

 

「Particle X17」ボソン型粒子の研究が進めば、宇宙を支配している暗黒物質の性質や潜在的に5番目の力についての重要な洞察が得られる可能性が秘められている。

暗黒物質は宇宙の物質の85%を占めているが、重力によってのみ検出が可能であり、光に反応しないという特徴を持っている。
今回の発見によって、世界的に研究が進められている素粒子物理学の標準モデルに革命を起こすことができたのである。

過去50年間におけるほとんどの研究は、高速で粒子を衝突させるために高エネルギーアクセラレータに大きく依存してきた。
このチームによる研究は宇宙を理解するために、従来に比べて低コストで利用できる代替手段を提供することになるかもしれないのだ。

調査結果はまだレビューがなされていないが、いくつかの研究グループがハンガリーの研究機関の仕事を検証する取り組みをスタートさせた。
専門家の中でも見解が分かれ、懐疑的な見方をする専門家も多い中、最初の発見を検証しようという取り組みが始まったのは頼もしいことである。
謎が多い宇宙を構成する力に関する問題の、より正確な理解に向けて進歩していくことが期待されるからだ。

地球環境汚染や地球の資源枯渇などの問題も深刻化している中で、宇宙開発への取り組みを進化させるためにも、その宇宙自体をより詳しく解明することは、今後ますます重要な意義を持つことになるだろう。

参考:Mysterious ‘Particle X17’ Could Carry a Newfound Fifth Force of Nature, But Most Experts Are Skeptical.

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