二酸化炭素の吸収率を高めたバイオリアクター

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アメリカのHypergiant Industries社は地球温暖化の要因となる二酸化炭素を、木に比べて400倍吸収できる藻を燃料にしたバイオリアクター「Eos Bioreactor」の開発に成功した。
サイズは縦91cm横91cm高さ213cmとコンパクトで、電話ボックスより小さいくらいのサイズだ。

CEOであるベンラム率いる同社の技術により、藻が有している驚くべき光合成能力を活用することで、バイオリアクター1台あたり約2トンの二酸化炭素を吸収することができる。

Hypergiant Industries社では、現在個人住宅用の小型のデバイス開発にも取り組んでおり、Eos Bioreactorの設計図をリリースするとともに、2020年には製品化の詳細を発表したいとしている。

過去800,000年にわたり、世界の大気中の二酸化炭素濃度は180〜280 ppmの間で変動してきた。
気候科学者によれば、2017年には大気中の二酸化炭素濃度は405 ppmにまで達した。
二酸化炭素の増加により、地球温暖化や異常気象が世界的に問題となっており、二酸化炭素を減らすための対策は喫急の課題となっている。

Hypergiant Industries社の技術は大気中の二酸化炭素を回収する新たな手段として、大きな期待が持てる。
木を植えるより400倍も効果的な方法で、二酸化炭素濃度を削減するためのスケーラブルな対策ができるのが魅力だ。
しかも、コンパクトな設計なのでスペースのない大都市圏でも利用しやすく、将来的には個人宅向けのバイオクリエイターも提供される予定だ。

Hypergiant Industries社が着目した藻の成長には、二酸化炭素と水と光が必要である。
藻は二酸化炭素が安定的に供給されることで、より高い回収能力を発揮することが同社の研究で明らかになった。
そして、藻が光合成のために二酸化炭素を消費するとバイオマスが生成される。
生成されたバイオマスを回収して処理することで、燃料や油、高タンパク質食品源や肥料をはじめ、プラスチックや化粧品の製造も可能となる。
つまり、二酸化炭素を削減しながらも、環境循環型で無駄のない効率的でエコな製品製造ができるようになるのだ。

Eos BioreactorはAIを駆使して、光の量と種類、温度、PHなどを調整しながら、二酸化炭素の回収と藻類の成長を最適化することができる。
そのため、コンパクトサイズながら、持続的で効率的な二酸化炭素の回収管理がしやすいシステムになっている。

かねてより、藻類には光合成による二酸化炭素吸収効果が期待されていたが、これまでの課題は藻の能力を効率的かつ効果的に活用するバイオリアクターを生み出すことだった。
Eos Bioreactorの登場でようやく、藻の力を最大限に引き出し、家庭でも木々の少ない都会のオフィスエリアでも常時、二酸化炭素を回収していける環境が整えられるだろう。

参考:A New Bioreactor Captures as Much Carbon as an Acre of Trees.

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