人が減らした森林を人が再び作り出すプロジェクト

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中国において主要な2つのモバイル決済プラットフォームの1つ、AlibabaがAlipayを利用するユーザーに対し、Ant Forestと名付けたミニプログラムに参加できるようにしたことで、これまでに1億本もの木を植えてきた。


このプログラムは2016年にスタートしてから現在に至るまで、5億人のAlipayユーザーが参加している。プログラムの参加方法は簡単で、職場まで徒歩で行くとか、会議の場所までの移動をせずに済むビデオ会議の使用などだ。そうすると環境に優しい設定をしたということで、グリーンエネルギーポイントがもらえるという仕組みで、Alibabaの中古市場のIdle Fishは、古い所有物のリサイクルも受け持っている。こうして獲得されたグリーンエネルギーポイントは、中国で最も乾燥した地域に木を植えるための資金として使われる。


AlipayのパートナーNGOがこの植樹を行い、933平方キロメートルの土地に再植林を行った。
実にサッカースタジアム13万個に相当する広さだが、広大な乾燥地域にはこれからもまだまだ植林が必要だ。
そのため、Alipayはユーザーに対して自分の植樹した木を衛星画像でリアルタイムに追跡して見られるようにしているほか、友人と共同作業ができるようにするなど、より植林意欲をかきたてる方法を構築している。

 

それが将来、世の中にどのような影響を与えるのか

人口増加に歯止めがかからないこともあって、世界中で樹木の伐採が進み、その結果、地球上のあちこちで森林がなくなったことによる環境悪化が進んでしまった。
特に経済発展が著しかった中国はこの環境悪化が顕著で、PM2.5によって首都・北京の空が常に灰色の雲で覆われるといった深刻な大気汚染が発生したことは記憶に新しい。


1978年に発表された緑の万里の長城プロジェクトは、2050年までに中国の陸地の42%に該当する、4億ヘクタールもの広い土地を森林にすることを目標に掲げている。
それだけの土地から森林が奪われたということになるが、この目標が実現すれば、深刻な大気汚染の原因である二酸化炭素を森林の木が生み出す酸素と相殺することが可能だ。
これによって大気汚染が改善されると同時に、木が植えられることによって土地の劣化を食い止めることにもつながる。

実際、中国とインドは過去20年間において地球上で増えた葉のうち、実に1/3を生み出しているとあって、その貢献度は非常に高い。
インターネットの普及が進んでいる中国は、クラウドレバレッジプログラムへの参加に比較的抵抗がないとあって、その人口の多さを巧みに活かした戦術といえる。今後はゲーミングによって現実の世界で受け取れる賞品を提供することで、国内だけでなく全世界を巻き込んでの植林プロジェクトになっていく可能性はかなりあるだろう。
世界規模で広がる環境悪化を食い止める気候ソリューションを媒介するモバイルプラットフォームの技術は、中国を中心に世界中に広まっていくかもしれない。

クラウドレバレッジプログラムに馴染みが薄い日本でも、若者を中心に抵抗感が薄れてきているため、アジアから地球環境悪化を食い止めるのに一役買いたいものだ。

参考: How Alipay Users Planted 100M Trees In China

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